沖縄の一周忌(一年忌)とは?日程・当日の流れ・お供え物・重箱をわかりやすく解説

沖縄の仏壇前で家族が手を合わせる一周忌(一年忌・イヌイ)のイラスト

身近な方が亡くなってから一年ほど経つと迎える「一周忌」

「一周忌はいつすればいい?」
「沖縄ではお墓にも行く?」
「重箱やお餅はどのくらい準備する?」
「ウチカビやヒラウコーは必要?」

初めて一周忌(一年忌)を迎える場合は、分からないことも多いのではないでしょうか。

沖縄の法要には、重箱料理や白餅、ヒラウコー(沖縄で使われる平たい線香)、ウチカビ(ご先祖様や故人へ送る紙のお金)など、独特の習わしがあります。

ただし、一周忌(一年忌)の進め方やお供え物には地域や家庭による違いがあります。

この記事では、一周忌(一年忌)の日程や準備、当日の流れ、お墓参り、お供え物、重箱料理などについて、分かりやすく紹介します。

目次

まず知っておきたい|沖縄の一周忌

  • 一周忌(一年忌)は、故人が亡くなった翌年に行う法要です
  • 沖縄では一周忌を「イヌイ」と呼ぶ例があります
  • 一周忌(一年忌)のあとも、三回忌、七回忌、十三回忌などの年忌法要が続きます
  • 一周忌(一年忌)にお墓を訪ねてから、家で供養する例があります
  • 仏壇には重箱料理や白餅、果物、菓子・花などを供える例があります
  • お供え物の内容や数、法要の進め方には地域差・家庭差があります

まずはこの全体像を押さえておけば大丈夫です。

沖縄の一周忌(一年忌)とは?

一周忌(一年忌)は、故人が亡くなってから一年の節目に行う法要です。
沖縄でも、故人を偲び、家族や親族が集まって供養する大切な年忌法要の一つとして受け継がれています。

沖縄の一周忌(一年忌)について調べると、「一周忌」のほかに「一年忌」や「イヌイ」といった言葉が出てくることがあります。
呼び方がいくつもあるため難しく感じるかもしれませんが、まずは「亡くなった翌年に迎える法要」と考えると分かりやすいでしょう。

沖縄では一周忌(一年忌)を「イヌイ」と呼ぶことも

沖縄では、亡くなった翌年に行う一周忌(一年忌)を「イヌイ」と呼ぶことがあります。
また、年忌の法要は「ニンチスーコー(年忌焼香)」とも呼ばれます。
一周忌(一年忌)のあとも、三回忌、七回忌、十三回忌など、節目ごとに年忌法要が続きます。

沖縄の一周忌はいつ?日程と数え方

一周忌(一年忌)を準備するとき、最初に確認したいのが日程です。
名前に「一周忌」とあるため、「数え年で考えるの?」「亡くなった年を1年目にするの?」

と迷うこともありますが、一年忌は故人が亡くなった翌年に迎えます。

一周忌(一年忌)は亡くなった翌年に行う

一周忌(一年忌)は、故人が亡くなった翌年に迎えます。

たとえば、2025年10月10日に亡くなった場合は、

2025年10月10日 命日

1年後

2026年10月10日 一年忌

となります。

三回忌以降の年忌と数え方を混同しやすいところですが、一周忌(一年忌)はまず「亡くなった翌年」と覚えておくと分かりやすいでしょう。

命日当日にできない場合はどうする?

仕事や学校、県外に住む親族の予定などで、命日当日に全員が集まることが難しい場合もあります。
日程を変更するときの考え方は家庭によって異なるため、これまで年忌をどのように行ってきたのかを確認し、親族などと相談して決めると安心です。
僧侶などへ法要をお願いする場合や、外部の会場を利用する場合は、その予定も合わせて確認しましょう。

一周忌(一年忌)までに準備すること

日程が決まったら、次は当日に向けて準備を進めます。

まずは「いつ・どこで・誰と行うか」を決め、その後に料理やお供え物を確認すると整理しやすくなります。

時期の目安確認・準備しておきたいこと
1〜2か月前日程、参加する人、法要を行う場所などを相談する。僧侶に読経をお願いする場合は、早めに日程を相談する。
数週間前重箱や料理、お供え物、花など必要なものを確認する。
数日前〜前日仏壇やお墓まわりを整え、当日に必要なものをそろえる。
当日お供え物や料理を準備し、家族・親族で供養する。

まずは日程と参加する人を決める

家族だけで行うのか、親族にも声をかけるのかによって、料理やお供え物の量も変わります。
遠方に住む親族へ声をかける場合は、早めに日程を伝えておくと予定を合わせやすくなります。

重箱やお供え物を確認する

一周忌(一年忌)では、重箱料理や白餅、果物、菓子などを仏壇に供える例があります。
そのほか、水やお茶、酒、花、ヒラウコー、ウチカビなども使われます。
特に重箱や白餅は家庭による違いが出やすいため、これまでの準備方法を確認しておくとよいでしょう。

お墓を訪ねる場合は墓まわりも確認する

一周忌(一年忌)の日にお墓を訪ねる家庭では、墓まわりを確認し、花や飲み物、ヒラウコーなど必要なものを準備します。


沖縄の一周忌では何をする?当日の流れ

一周忌(一年忌)の日にお墓を訪ね、一周忌(一年忌)を行うことを故人へ伝え、その後、家に戻って供養する流れがあります。
一例として、次のように進めます。

1.お墓を訪ね、故人を家へ招く

墓前で手を合わせ、これから一年忌を行うことを故人へ伝えます。
一周忌(一年忌)の法要を行うため、「家へいらしてください」という趣旨で故人を家へ招きます。
花や水・お茶、酒、お供え物、ヒラウコー、ウチカビなどを用意し、ヒジャイガミの前でウチカビを各々3枚焚きます。

2.家に戻り、仏壇とお供え物を整える

墓参りを終えたあとは家へ戻り、仏壇に水やお茶、酒、花、果物、菓子、重箱料理、白餅などを供えます。

3.仏壇で一周忌(一年忌)の供養を行う

仏壇の前でヒラウコーを供えて手を合わせ、一周忌(一年忌)の供養を行います。
僧侶を招く場合は、仏壇の前で読経をお願いし、家族や親族で焼香します。
一方で、僧侶を呼ばず、家族や親族で手を合わせて供養する家庭もあります。

4.料理を囲み、故人を偲ぶ

供養のあとは、家族や親族で料理をいただきながら、故人を偲びます。

沖縄の一周忌当日の流れ。お墓参り、仏壇へのお供え、一年忌の供養、家族で料理を囲むまでを4ステップで図解

一周忌(一年忌)のお墓参り|持ち物と準備

当日の流れで紹介したように、沖縄の一周忌(一年忌)では、まずお墓を訪ねて故人に一年忌を行うことを伝えます。
その際は、一年忌の法要を営むことを伝え、故人を家へ招いたあと、ウチカビを焚きます。
お墓参りに必要なものは、事前にそろえておくと当日も慌てずに済みます。

お墓へ持っていくもの

一年忌のお墓参りでは、次のようなものを持っていく例があります。

  • 水やお茶
  • 果物
  • 菓子
  • ヒラウコー
  • ウチカビ

これらはあくまで一例です。持ち物や供え方は家庭によって違うため、初めて準備する場合は家族や親族に確認しておくとよいでしょう。


一周忌(一年忌)の仏壇には何を供える?

お墓参りを終えて家に戻ったあとは、仏壇に一周忌(一年忌)のお供え物を整えます。
水やウチャトゥ、お酒、花、果物、菓子、お膳、重箱(チュクン)、白餅などを供えます。

主なお供え物

主な例を整理すると次の通りです。

お供え物内容
仏壇に供える水
ウチャトゥお茶
お酒
供え花
果物果物の盛り合わせなど
菓子菓子類
お膳ご飯や汁物など
重箱料理法要で供える料理
白餅重箱に詰めて供える餅

果物や菓子などを、仏壇の左右に一対で置く例もあります。

仏壇の大きさや家庭によって配置は異なるため、今回の記事では一例として図解します。

沖縄の一周忌で仏壇に供えるお供え物の例。花、お茶、酒、水、菓子、果物、重箱料理、白餅、お膳などを図解

一周忌(一年忌)の重箱料理と白餅

沖縄の一周忌(一年忌)では、重箱料理と白餅を仏前に供える家庭が多いです。
沖縄で法要などに供える重箱料理は「ウサンミ」と呼ばれています。

重箱(チュクン)と白餅

沖縄の一周忌(一年忌)では、重箱(チュクン)に料理や白餅を詰めて仏前に供えます。
白餅は、15個を5個×3列に並べて重箱に詰めます。縦5個 × 横3列 = 合計15個
 ※なお、地域によっては白餅を**21個(7個×3列)**にしたり、おかずを7品にしたりするところもあります。
実際に準備するときは、その家でこれまでどのようにしてきたかも確認しておくと安心です。

沖縄の一周忌で供えるウサンミ(重箱料理)と白餅の例。重箱料理と白餅15個をそれぞれ2組並べた図解

一周忌(一年忌)ではヒラウコーやウチカビを使う?

ヒラウコー(平御香)

ヒラウコーは、沖縄の法要や年中行事などで使われる平たい形の線香です。
一般的なヒラウコーは、1枚が細い線香6本分になっており、必要に応じて半分に割って使います。
一年忌でも、お墓や仏壇でヒラウコーを供えて手を合わせます。
供える本数や使い方は、拝む場面や地域、家庭によって異なります。

ウチカビ

ウチカビは、ご先祖様や故人へ送る「紙のお金」として沖縄の供養で使われます。
一年忌では、墓参りの際にウチカビを焚く例があります。
墓地では、ヒジャイガミの前や、ウチカビを焚く場所が設けられている場合はそこで焚くこともあります。
その後は家に戻り、仏壇の前で一年忌の供養を行います。

ウチカビを焚く場所や枚数、方法は地域や家庭によって異なります。
詳しい意味や焚き方については、関連記事で紹介しています。

関連記事:ウチカビとは?意味や使い方・焚き方をわかりやすく解説

沖縄の一周忌で使うヒラウコー(平御香)と、墓参りなどで焚くウチカビ(紙のお金)を示した図解

一周忌(一年忌)には誰を呼ぶ?

一周忌(一年忌)は、家族や近しい親族を中心に行うことが考えられます。
誰まで声をかけるか迷ったときは、次のような人を基準にすると決めやすくなります。

  • 両親・子ども・兄弟姉妹などの家族
  • 故人と関係の深かった親族
  • 四十九日や百か日など、これまでの法要に参加していた親族
  • 特に故人と親しく、一周忌にも来てほしい人

一方で、すべての親戚へ声をかけなければならないわけではありません。
家族だけで行うのか、親族まで招くのかは、その家でこれまでどのように年忌法要を行ってきたかも確認しながら決めるとよいでしょう。
参列人数が決まれば、重箱料理やお供え物、会食の準備もしやすくなります。


一周忌に招かれたときの服装・香典

服装

一周忌は、葬儀ほど厳格ではない場合もありますが、黒を基調とした落ち着いた服装で参列すると安心です。

男性の場合、きちんとした法要では黒のスーツに白いシャツ、黒いネクタイが基本です。

沖縄では暑い時期が長いため、夏場などには黒の喪服用かりゆしウェアを着用することもあります。黒のかりゆしウェアは、沖縄の葬儀や法要でも使われています。

家族だけで行う場合や「平服で」と案内されている場合は、黒・濃紺・ダークグレーなど、派手ではない落ち着いた服装でもよいでしょう。ただし、「平服」はTシャツやジーンズなどの普段着という意味ではありません。

女性の場合は、黒や濃紺などのワンピース、アンサンブル、パンツスーツなど、光沢や装飾を抑えた服装が合わせやすいでしょう。

服装の雰囲気は家庭や法要の規模によっても変わるため、迷った場合は施主側に確認しておくと安心です。

沖縄の一周忌に招かれたときの服装の目安。黒のスーツや喪服、黒の喪服用かりゆしウェア、平服の例を示した図解

香典

香典の金額は、故人との関係や家庭・親族間の考え方によって異なります。
一周忌だけの金額を一律に決めるのではなく、詳しい相場や香典袋の書き方については、沖縄の香典についてまとめた関連記事も参考にしてください。

関連記事:沖縄の香典相場はいくら?関係別の目安とマナー


沖縄の一周忌についてよくある質問

一周忌(一年忌)はいつ行いますか?

たとえば、2025年10月10日に亡くなった場合は、2026年10月10日に一年を迎えます。
沖縄では、一年忌を「イヌイ」と呼ぶこともあります。

命日当日に家族や親族が集まれない場合の日程については、家庭や地域の慣習も確認しながら相談して決めるとよいでしょう。

一周忌(一年忌)にはお墓参りをしますか?

沖縄の一周忌(一年忌)では、法要の前にお墓を訪ね、これから一年忌を行うことを故人へ伝える例があります。

ただし、進め方は家庭によって異なるため、お墓参りをするか分からない場合は、これまでの家のやり方を確認しておくと安心です。

一周忌には重箱を準備しますか?

沖縄の一周忌(一年忌)では、重箱料理や白餅を仏前に供える例があります。
ただし、重箱の数や内容には地域・家庭による違いがあります。
「一年忌だから必ずこの重箱を、この数だけ」という形ではなく、自分の家の方法を確認しましょう。

白餅は何個用意しますか?

白餅を15個(5個×3列)用意する例が紹介されています。
一方で、地域によっては21個とする例もあります。
そのため、15個を一つの目安として紹介できますが、沖縄全体で共通する絶対的な数ではありません。
実際に準備するときは、家族や親族にも確認してください。

ウチカビは何枚焚きますか?

一周忌(一年忌)の墓参りで、ヒジャイガミの前でウチカビを各々3枚ずつ焚く例があります。
ただし、枚数や焚き方は地域や家庭によって異なる場合があります。実際に準備するときは、その家でこれまでどのようにしてきたかも確認しておくと安心です。

一周忌(一年忌)の香典はいくら包みますか?

香典の金額は、故人との関係や親族間の考え方などによって異なります。
この記事では、一周忌だけの金額を一律に決めることはせず、沖縄の香典相場についてまとめた別の記事で詳しく紹介しています。

関連記事:沖縄の香典相場はいくら?関係別の目安とマナー


まとめ|基本を知って、家族のやり方も確認しながら準備を

沖縄の一周忌(一年忌)は、故人が亡くなった翌年に迎える年忌法要です。
沖縄では一周忌(一年忌)を「イヌイ」と呼ぶ例もあり、一年忌のあとも三回忌、七回忌、十三回忌などの年忌法要が続いていきます。

一周忌(一年忌)では、お墓を訪ねて故人に法要を行うことを伝え、仏壇に重箱料理や白餅、果物、菓子などを供え、ヒラウコーやウチカビを使って供養する例があります。

ただし、その方法は地域や家庭によってさまざまです。

白餅一つをとっても、15個を供える例もあれば、地域によって異なる数を用意することがあります。
初めて一周忌を準備するときは、この記事で全体の流れを確認したうえで、

「うちではこれまでどうしてきた?」
と家族や親族にも聞いてみてください。

すべての作法を完璧に覚えることよりも、家族で確認しながら、一年という節目に故人を偲ぶ時間を持つことが大切です。


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執筆者
琉球新報おくやみ情報サイト編集部

琉球新報のお悔み広告業務を担当する琉球新報開発が運営しています。
長年にわたり沖縄のお悔み広告を担当してきた経験をもとに、沖縄の法要や供養文化について、初めての方にもわかりやすくお伝えしています。

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