沖縄の旧盆は、ご先祖様を自宅へ迎え、家族や親族とともに過ごし、感謝の気持ちを込めて送り出す大切な年中行事です。本土のお盆とは異なり、沖縄では旧暦に合わせて行われるため、毎年日程が変わります。
この記事では、2026年の沖縄の旧盆の日程や、七夕からウンケー・ナカビ・ウークイまでの流れ、お供え物、本家と分家の違いなどをわかりやすく解説します。
沖縄の旧盆とは?
沖縄の旧盆は、ご先祖様を自宅へ迎えて数日間ともに過ごし、感謝の気持ちを込めて送り出す行事です。
本土のお盆が比較的静かに供養する行事として行われるのに対し、沖縄の旧盆は親族が集まり、にぎやかにご先祖様を迎える「お祝い」のような一面も持っています。
沖縄では現在も旧暦を大切にしており、旧盆の日程は毎年変わります。
地域や家庭によって多少の違いはありますが、多くの家庭で大切に受け継がれている沖縄を代表する年中行事のひとつです。

2026年の沖縄の旧盆はいつ?
2026年の沖縄の旧盆は、8月25日(火)から8月27日(木)までです。
沖縄の旧盆は、旧暦7月13日から15日に行われます。そのため、新暦の日付は毎年変わります。
2026年の旧盆に関係する主な日程は、以下の通りです。
| 行事 | 2026年の日付 | 内容 |
| 七夕(タナバタ) | 8月19日(水) | お墓掃除をして祖先に旧盆が近い ことを知らせる |
| ウンケー(お迎え) | 8月25日(火) | ご先祖様を自宅へお迎えする |
| ナカビ(中日) | 8月26日(水) | ご先祖様が家で過ごす中日 |
| ウークイ(お見送り) | 8月27日(木) | ご先祖様をあの世へお送りする |
本土のお盆と沖縄の旧盆の違い
沖縄の旧盆は、本土のお盆といくつか大きな違いがあります。
まず、日程の決め方が異なります。
本土では、多くの地域で8月13日から16日ごろにお盆を行います。
一方、沖縄では旧暦7月13日から15日に行うため、新暦の日付は毎年変わります。
また、ご先祖様をお迎えする場所や方法にも違いがあります。
本土では、お墓参りをしてご先祖様を迎える地域もありますが、沖縄ではウンケーの日に、門前や玄関先でヒラウコー(沖縄の平たい線香)を焚き、自宅の仏壇へご先祖様を案内する形が一般的です。
さらに、沖縄の旧盆では、親族がお中元を持って本家を訪ねたり、ウークイの夜にエイサーや道ジュネーが各地で行われます。
本土のお盆が、故人やご先祖様を静かに偲ぶ意味合いを持つのに対し、沖縄の旧盆は、ご先祖様を迎えて家族や親族が集まり、つながりを確認する時間としての意味合いも強い行事です。

旧盆の流れ|七夕からウンケー・ナカビ・ウークイまで
沖縄の旧盆は、旧盆当日だけでなく、その前の七夕(タナバタ)から準備が始まります。
大まかな流れは、
七夕 ⇒ ウンケー ⇒ ナカビ ⇒ ウークイ
の順です。ここでは、それぞれの日に何をするのかを見ていきましょう。
旧盆の準備は七夕(タナバタ)から始まる
沖縄では、旧暦7月7日の七夕(タナバタ)にお墓掃除を行う習慣があります。
七夕は、「もうすぐ旧盆ですよ」とご先祖様へ知らせる日とされており、お墓の掃除を行い、旧盆を迎える準備を進めます。
掃除のあとには線香をあげ、ご先祖様へ旧盆が近いことを報告します。
2026年の七夕は8月19日(水)です。
最近では、家族が集まりやすい休日に合わせて、前後の日程でお墓掃除を行う家庭も増えています。
必ずその日に行わなければならないと考えすぎず、家族や親族で相談しながら、無理のない日程で進めるとよいでしょう。

ウンケー|ご先祖様をお迎えする日
ウンケーは、旧盆初日にご先祖様を自宅へお迎えする日です。
2026年のウンケーは8月25日(火)です。
夕方になると、門前や玄関先でロウソクを灯し、ヒラウコー(沖縄の平たい線香)を焚いて、ご先祖様を自宅の仏壇へ案内します。マンションやアパートの場合は、玄関先やベランダから外に向かってお迎えする家庭もあります。
ウンケーの日に供える代表的な料理が「ウンケージューシー」です。
ウンケージューシーは、ショウガを入れた沖縄風の炊き込みご飯です。
ショウガの香りには、邪気払いの意味があるともいわれています。
旧盆初日は、ご先祖様を迎える大切な日ですが、やり方は地域や家庭によって異なります。
昔ながらの形にこだわりすぎず、家族で相談しながら心を込めて迎えることが大切です。

ナカビ|ご先祖様が家で過ごす中日
ナカビは、旧盆の2日目にあたる日です。
2026年のナカビは8月26日(水)です。
この日は、ご先祖様が自宅でゆっくり過ごす日とされています。
仏壇には朝・昼・晩の食事を供え、家族と同じものを召し上がっていただく気持ちで準備します。
昼食には、ソーメン汁(スーミン汁)を供える家庭も多くあります。
また、ナカビは親族が本家を訪ねる日でもあります。
分家や親戚が、お中元を持って本家や親族の家を訪れ、仏壇に手を合わせます。
昔は、訪れた親族にソーメン汁やあまがしを振る舞う家庭もありました。
現在では、家庭の事情に合わせて簡略化することも増えています。
それでも、親族同士が顔を合わせ、ご先祖様へ手を合わせる大切な機会であることは変わりません。

ウークイ|ご先祖様をお見送りする日
2026年のウークイは8月27日(木)です。
沖縄の旧盆の中でも、特に大切な日とされています。
ウークイの夜には、家族や親族が集まり、重箱料理(ウサンミ)やごちそうを供えます。
その後、仏壇の前でウチカビ(あの世で使うお金とされる紙)を燃やし、ご先祖様へ感謝の気持ちを伝えます。
最後に、門前や玄関先で線香を焚き、ご先祖様をお送りします。
地域によっては、ウークイの夜にエイサーや道ジュネーが行われ、集落全体でにぎやかにご先祖様を送り出します。
昔は、「ウークイヤーヨンナー」という言葉があるように、夜遅くまでご先祖様と過ごしてから送り出す家庭が一般的でした。
しかし近年は、翌日の仕事や学校、遠方から来る親族の帰宅時間などを考え、夕方から夜の早い時間にウークイを行う家庭も増えています。
大切なのは時間の遅さではなく、ご先祖様への感謝を込めて送り出すことです。

本家(ムチスク・ムートゥーヤー)と分家の違い
沖縄の旧盆では、本家と分家で役割が異なります。
最も大きな違いは、先祖代々の位牌であるトートーメーを祀っているかどうかです。
本家は、ご先祖様を迎える中心となる家で、沖縄では本家のことをやムートゥーヤーと呼ぶことがあります。本家では、仏壇の準備、供え物、御願(ウグァン)を整え、訪れる親族を迎えます。
一方、分家は、本家や実家を訪れてご先祖様に手を合わせる立場です。
ナカビやウークイには、お中元を持参して仏壇へ供えることが一般的です。
複数の親戚宅を回る場合もあるため、1軒あたりのお中元は1,000円〜3,000円程度です。
また、お中元に対して特別なお返しを用意するのではなく、食事やお茶でもてなすことが一般的です。
ただし、本家・分家の考え方や親族付き合いの形は、地域や家庭によって大きく異なります。
迷う場合は、親や親族に確認しておくと安心です。

沖縄の旧盆で仏壇に供えるもの
沖縄の旧盆では、多くの供え物を左右対称に1対、つまり2つで一組にして供えることが一般的です。
地域や家庭によって違いはありますが、仏壇にはご先祖様を丁寧に迎えるための供え物を整えます。
供え花
供え花は、位牌の両脇に1対で供えます。
白い花や夏の花など、清らかな印象の花が選ばれることが多いです。
提灯
提灯は、ご先祖様が迷わず帰ってこられるようにする目印とされています。
近年では、火災防止や集合住宅の事情から、LED提灯を使う家庭も増えています。
果物
バナナ、リンゴ、ミカン、パイナップル、スイカなどを供える家庭があります。
旧盆前になると、スーパーなどでもお供え用の果物が多く並びます。
グーサンウージ(さとうきび)
グーサンウージとは、長いサトウキビのことです。
ご先祖様が帰るときの杖や、お土産をまとめる手綱になるといわれています。
重箱料理(ウサンミ)
重箱料理は、ウークイに供える代表的な料理です。
豚の三枚肉、かまぼこ、昆布、ごぼう、こんにゃく、揚げ豆腐などを詰めることが多く、品数は奇数で整えるとされています。最近では、重箱料理を仕出し店やスーパー、などで予約する家庭もあります。
ウンケージューシー・ダーグ
ウンケーの日には、ショウガを使った炊き込みご飯の「ウンケージューシー」を供える家庭があります。
また、白い団子であるダーグを供えることもあります。
供え方や数は地域や家庭によって異なります。
ミンヌク(水の子)
ミンヌクは、野菜などを細かく刻んだ供え物です。
ご先祖様についてきた無縁仏へのお供えとされています。

昔と今で変わる沖縄の旧盆
沖縄の旧盆は、ご先祖様を大切に思う気持ちは変わらないまま、現代の暮らしに合わせて少しずつ形を変えています。昔は、ウークイを夜遅くまで行い、ご先祖様と長く過ごすことが一般的でした。
しかし最近では、仕事や学校、親族の帰宅時間を考慮して、早めの時間にウークイを行う家庭も増えています。
また、重箱料理も昔は家族総出で手作りすることが多くありました。
最近ではスーパー、仕出し料理店、コンビニなどで重箱料理やオードブルを予約する家庭も珍しくありません。
マンションやアパートに住む家庭では、門前ではなく玄関先やベランダからお迎えやお見送りを行うこともあります。
昔とまったく同じ形で行えないからといって、旧盆の意味が薄れるわけではありません。それぞれの家庭に合った形で、ご先祖様を大切に思う気持ちを表すことが大切です。
沖縄の旧盆で気をつけたいこと
沖縄の旧盆では、地域や家庭による違いが大きいため、一般的な情報だけで判断しすぎないことが大切です。
特に、本家や親族との関わりがある場合は、事前に確認しておくと安心です。
たとえば、
- いつ本家を訪問するか
- お中元はいくら程度にするか
- ウークイは何時ごろ行うか
- 仏壇への供え方に決まりがあるか
- 手伝いが必要か
などは、家庭によって考え方が違います。
初めて旧盆を迎える場合や、県外出身で沖縄の旧盆に慣れていない場合は、「一般的にはこう」と決めつけず、身近な親族に聞きながら進めるとよいでしょう。
沖縄の旧盆は毎年同じ日ですか?
いいえ。
沖縄の旧盆は旧暦7月13日〜15日に行われるため、新暦の日付は毎年変わります。
2026年の沖縄の旧盆は、8月25日(火)から8月27日(木)です。
沖縄の旧盆前のお墓掃除はいつ行いますか?
旧暦7月7日の七夕(タナバタ)に行うのが一般的です。
2026年の七夕は8月19日(水)です。
最近では、家族が集まりやすい休日に合わせて前後の日程で行う家庭もあります。
ウークイは何時ごろ行いますか?
昔は夜遅くに行う家庭が多くありました。
最近では、仕事や学校、遠方の親族の都合を考えて、夕方から夜の早い時間に行う家庭も増えています。
マンションやアパートでも旧盆はできますか?
できます。
門前がない場合は、玄関先やベランダから外に向かってお迎えやお見送りをする家庭もあります。
火の扱いには十分注意し、集合住宅のルールも確認しましょう。
まとめ
沖縄の旧盆は、ご先祖様を迎え、家族や親族とともに過ごし、感謝の気持ちを込めて送り出す大切な行事です。
2026年の沖縄の旧盆は、8月25日(火)から8月27日(木)までです。
その前の8月19日(水)の七夕には、お墓掃除を行い、ご先祖様へ旧盆が近いことを知らせる習慣があります。
旧盆には、ウンケー、ナカビ、ウークイという3日間の流れがあり、本家と分家の役割、お供え物、ウチカビ、重箱料理など、沖縄ならではの文化が多く残っています。
一方で、近年は住宅事情や働き方の変化に合わせて、簡略化する家庭も増えています。
「こうしなければならない」と悩みすぎず、地域や家庭のやり方を大切にしながら、無理のない形でご先祖様を迎えることが大切です。
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琉球新報おくやみ情報サイト編集部
琉球新報のお悔み広告業務を担当する琉球新報開発が運営しています。
長年にわたり沖縄のお悔み広告を担当してきた経験をもとに、沖縄の法要や供養文化について、初めての方にもわかりやすくお伝えしています。

